2007年9月 3日 (月)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<17> 『使用前のタンク残圧が140しかない』

今回のヒヤリは、ボートダイビングでのこと。香住DSではボートを別の現地サービスにチャーターしているため、お店から車で20分ほどかかる船着場へ行って準備をします。このときに忘れ物があったら大変です。レギ、フィン、マスクに関しては予備で一つないし二つ持って行き、タンクも1本予備を積んで置くのですが、今回はタンクをジャストの本数しか持っていかなかったために、ヒヤリとしたことが起こりました。

激忙期が過ぎ、注意喚起レベルが下がってくる時期なので、ここは気を引き締めて残り2ヶ月の業務をしていきたいと思います。   

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ヒヤリハット事例 17 「使用前のタンク残圧が140しかない」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) 晴れ  気温30度 水温28度 透明度&透視度20m
     人数) メインガイド(イントラ)1人、アシスタント(TS-DM)1名、
          ゲスト3人(NAUIアドバンス受講生2名、PADI-OW1名)
     スーツ)全員5mmウエット
     タンク)10Lタンク(スタッフ)&12Lタンク(お客様)

解説: この日はNAUIアドバンス講習で、1本目にボートエレクティブを開催した。1本目のダイビングを終了し、船着場に戻ってすぐに2本目のタンクに交換したら、NAUIアドバンス受講生の一人(女性)の12Lタンクの残圧が140気圧しかなかった。スタッフのタンクは170気圧10Lで、アドバンス講習生の空気容量(140×12=1680L)とほとんど変らなかったが、アシスタントのタンクと交換してもらって2本目のダイビングを開催した。

当該アドバンス講習生には、エア残量をこまめに見るようにお願いし、逐次報告を受けた。2本目はディープエレクティブ(ポイントのTop-14m、Max-32m)であったこともあり、もう一人の講習生(男性)のエア消費量が早く、当該講習生とほぼ同じ残圧であったことから、50気圧になったところで浮上を開始し、エキジットした。

対策: ①タンクを含め、店から離れた場所での開催では、お客様用の予備を必ず持っていく。(今回の場合は12L) ②もし予備がない場合は、お客様にスタッフのタンクを回し、水中ツアーの際には水深を上げるなど、残圧にフォーカスしたコース取りを行う。 ③タンクを積み込む直前にはバルブがしっかり閉まっているかどうか、実際にバルブを触って再確認をする。 ④充填した後にバルブをしっかり閉めておく。また、移動させる際のバルブの僅かな漏れに注意する。

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残圧140が発覚したときには、140気圧で12Lのタンクと170気圧で10Lのタンクとは空気充填容量がほぼ同じなので、当初は、講習生の方にそのまま使ってくださいって言いました。休憩時間に取りに行く案も確かにあったのですが、この講習生はエア消費がアドバンス受講生としては少ない方だったこともあって、それは考えから棄却。でも、このまま講習生に残圧の少ないタンクを使わせるのはリスキーだと判断しました。

次のダイビングではDEEP講習で-30mまで行くコースを考えていて、水深-18m以深へ行くだけでもストレスになるのに、さらに空気の少ないタンクでダイビングさせるのはストレスを増大させ、エア消費を無駄に多くさせるだけ。なにより、講習といえど残圧計ばかり気にしてダイビングが楽しめなくなっては元も子もない。そこで、エア消費が少なく、お客様より2mほど水深をあげて移動して下さってるアシスタントに交換をお願いしました。

水中では潮がそれほど当たっていなかった割には、イサキの大群、タカベ、スズメダイ、ニザダイ、アオリイカ、マアジの群れに遭遇し、水深-30mまで行くことができたこともあって、潜水時間は30分と短かったですがとても大満足された様子でした。

小さいストレスが海の中ではストレスサイクルによりもっとストレスが増大することは容易に想像できるので、それをいかに軽減するかも考えながらガイドしなきゃと思いました。

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2007年7月23日 (月)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<16> 充填済タンクが無い

今週のヒヤリハットは、ヒヤッとした事が現場サイドでの特殊なケースばかりです。というのも、繁忙期になれば、「なぜそんなことが起こる?」という、通常の時期ではあり得ないことが時々起こります。そのようなことが引き金になって、事故は起こるもの。意識レベルが下がってくる繁忙期こそ、意識レベルをいつも以上に上げて、安全サイドで動いていきたいですね。

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ヒヤリハット事例 16 「タンクが無い」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) 小雨  気温22度 水温22度 透明度&透視度10m
     人数) メインガイド(イントラ)1人、アシスタント(DM、DM候補生)2名、
          ゲスト6人(NAUIパスポート3名、OW2名、アドバンス1名)
          このほか、メインガイド(イントラ)1名、OW2名(当日OW講習終了)のチームがあった。
     スーツ)全員5mmウエット
     タンク)10Lタンク&12Lタンク

解説: 1本目のダイビングを終了し、2本目まで約1時間休憩したのち、2本目のダイビングへ行こうとしてタンクを交換していたら、当方チームの充填済タンクが2本不足していた。このため、チャージ場所までタンクを取りに行ったが、10L充填済みタンクが全く無く、12Lタンクが1本だけあった。すでに当方のチームは4人分だけセッティングを完了していたので、12Lを体力のあるアドバンスダイバーの方へ渡し、もう1本を次のファンダイブチームの分で残していた10Lタンク2本のうち1本を使った。スタッフは全員100-130気圧残っていたタンクを使用した。

残タンのうち120気圧以上残っているものを後のOW取得後のオプションファンダイビングで使うファンダイバーに回すようお願いしてエントリーしたが、後で聞いたところ、1本は充填済みタンクであったが、もう1本は80気圧のものを使用したということであった。

対策: ①タンクが予め不足する状況の場合、スタッフは12Lタンクを使用し、交換するタンク数を減らす。 ②ポイントの特徴、ダイビングの特徴を把握し、残タンで潜れるようなダイビングであれば、スタッフが積極的に残タンを使用する。 現場に残圧計だけ付いたものを持参し、使用済みタンクの残圧を現場で確認してもよい。今回は佐津ビーチであるので、120気圧以上残っているタンクに目印となるものを付け、スタッフ誰でも一目見て残圧のあるタンクであることが分かるようにしておく。そしてそのタンクはスタッフがが使うようにできるだけ現場に残しておく。 ③計画的に充填を済ませ、充填後すぐに現場で持ち込むようにする。 ④ダイビング終了後、すぐにタンクを交換して、充填できるように準備をしておく。 ⑤他のグループの動向、ダイビングレベルなどを判断して、タンクを融通する。

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私が勝手に後のチームの新品のタンクを使ったために、後で聞いてヒヤっとしました。机上計算ではタンクが足りないはずがないということでしたが、現場の混乱から、起こるべくして起こったヒヤリです。私が勝手に判断したことが引き金になって、更なるヒヤリを水中でおこしたかもしれない、と考えたら、後のチームに申し訳ないという気持ちで一杯になりました。また、自分のところのチームにも、お客様が「さぁ潜るぞ!」ってなったときに、「タンクが無い!」ということは、テンションを下げることになり、一旦下がったテンションを引き上げるのは大変で、これも迷惑をかけたなぁと思いました。

テンションが下がると、注意レベルも低くなりますので、器材を正常に付けていないなど「潜る前チェック」もおろそかになりがち。ここも注意していくようなブリーフィングをしなければと思いました。

そう考えると、タンク係も行う丘番は、コーディネーターといっても過言ではありません。現場で動くメインガイドなども、タンクが無ければ水中へ入ることができません。分刻みで動いていく繁忙期には、特に難しい状況に置かれますが、冷静に判断して現場でのタンク配分などを考えながら充填し現場へ持っていき、ときにはどのように配分するかを指揮することも、タンク係の重要な役目でしょう。

私も先日、丘番になって頂いたDMさんからタンクの充填方法を教えて頂いたので、丘番が居なくて、スタッフでいろいろと回さないといけないことがあっても、充填はできるようになったと思います、私。だから、私も積極的に充填もしていきたいと思います。機動力のあるスタッフが残念ながら昨年より少ないので、私が今以上にもっと動かないと・・・!

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2007年7月19日 (木)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<15> お客様がクラゲに刺された

梅雨明けが待ち遠しいですね。同じ関西でも日本海側はまだまだ梅雨明け遠そうです。週末に天気が悪くなるという今年のジンクス、未だに5月から続いています。いったいどうなってるんだか。(-_-;)  

今日もヒヤリハット摘出です。これはちょっと前に起こったものですが、摘出し忘れてたので、改めて摘出しました。 

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ヒヤリハット事例 15 「ガイドしたファンダイバーがクラゲに刺された」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) 小雨  気温24度 水温22度 透明度&透視度10m
     人数) メインガイド(イントラ)1人、ゲスト2人(ADV)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 早朝ダイビングでファンダイバー2人をガイドしていた。当日の海中では、刺胞動物のボウズニラsp(体長1-2m)が複数個体確認されたため、2人にこの生物に触れないこと、泳いでいるときに確認したら避ける様に案内していた。しかし、エキジット後、ダイバーの一人の両手首が赤く腫れ痛痒いという症状から、ボウズニラspに触れてしまったものと思われる。なお、このダイバーは手袋を装着していなかった。

対策: ①危険動物がいる場合は必ず手袋を装着させ、皮膚ができるだけ露出しないようにする。 ②救急箱にクラゲ刺され用の軟膏などを準備しておくと同時に、熱湯とタオルもあわせて用意する。 ③ブリーフィングのときに、下ばかりを見ず、前も見て、クラゲに当たらないようにする。水面移動の際は、流れ藻などで触手が見えにくい可能性があるので、特に注意する。

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症状を見ると、赤く腫れていましたが、クラゲの触手などが付着していなかったため、持って来ていた熱いお茶をタオルに染み込ませて、患部に当てて頂きました。(タンパク毒なため、熱で変性する。) 少々熱かったようですが、腫れは収まり、クラゲ用の軟膏を塗布して、しばらく様子を見ました。それから2時間後に2本目のダイビングをされたのですが、症状は消えていたそうです。

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その前の週にも同じようなヒヤリがあり、そのときはファンダイバーの顔に触手がついていました。水面、水中共に、クラゲが居る可能性もあり、下ばかり見ず、前も見て泳ぐことをブリーフィングで言えば、防げたヒヤリであると思います。

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2007年7月18日 (水)

ダイビング・ヒヤリハット摘出 <14> タンク残圧がダイビング前にゼロに

昨日に続いて、ダイビング・ヒヤリハット摘出。今日はしなければならないことを怠ったことによるヒヤリです。

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ヒヤリハット事例 14 「タンク残圧がダイビング前にゼロになっていた」

項目: 体験ダイビング

状況: 天候他) 雨  気温20度 水温22度 透明度&透視度5m
     人数) メインガイド(イントラ)1人&アシスタント(DM)3人、
          ゲスト4人(体験3人、同行ファン1名)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 体験ダイビングのお客様に重器材セッティング方法をレクチャーして装着し、残圧、レギュレーターの調子を体験ダイバーにさせた後、その場に器材を置いたまま、スノーケリングに入った。約30分後、帰って来て、器材を背負い、胸の高さまで水中に入り、BCの操作方法を教えていたところ、体験ダイバー(女性:BCサイズXS)のBCが膨らまなかったので、残圧を見るとゼロを表示していた。そこで、タンクバルブを確認したところ、バルブは開いていることが判明し、タンク残圧が完全ゼロになっていた。

対策: ①背負ったときにプレセーフティーダイブチェックを必ず行い、残圧を確認すること。 ②重器材セッティングを行った後にすぐに背負わないときには、必ずバルブを閉めておく。 ③安定しずらい場所に器材を置いておく際には、バルブを閉めてタンクを寝かしておく。 ④予備のタンクをダイビングポイントへ持って行く。

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この後ですが、当該体験ダイバーの重器材(BCサイズXS)を私のもの(BCサイズS)とその場でそっくり交換し、レギュレーター呼吸のスキルトレーニングをアシスタント(DM)にお願いし、その間に私が体験ダイバーのタンクを予備タンクに交換し、正常であることを確認した後、再び現場へ戻り、体験ダイバーと重器材を交換しました。

スノーケリングからお客様が戻って来られたときに、先にブイ&ライン張りに行っていた私が器材置き場に戻っていたのですが、1セットだけ重器材のセットが倒れてました。たぶんそれが当該重器材で、倒れたときに倒れどころが悪くて、パージボタンを押す結果になり、20-30分の間にエア切れになったのかもしれませんし、1stステージが微妙に外れてすぐに無くなったのかもしれません。

この日は雨のあとで寒く、さらに夕刻になってまして、急いで最低スキルを教える必要があったため、焦ってしまった感があります。

水に入る前にチェックを怠らない。タンクをすぐに使わないときには倒しておく。するべきことをしていなかったために起こったヒヤリです。

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2007年7月17日 (火)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<13> BCがいつの間にかパンパンに膨らむ

久しぶりにダイビング・ヒヤリハットを書きます。いつもガイドばかりしているので、久しぶりに講習を担当したら、いつもと違うスタイルになるので、ヒヤリハットが多くなります。今年もヒヤっとしたり、ハッとしたことをできるだけ摘出していきたいと思います。<数字>は昨年度からの摘出数の続きです。

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ヒヤリハット事例 13 「BCがいつの間にかパンパンに膨らむ」

項目: 体験ダイビング

状況: 天候他) 雨  気温20度 水温22度 透明度&透視度5m
     人数) メインガイド(イントラ)1人&アシスタント(DM)3人、
          ゲスト4人(体験3人、同行ファン1名)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 体験ダイビングのお客様に重器材セッティング方法をレクチャーした後、その場に器材を置いたまま、スノーケリングに入った。帰って来て、器材を背負うとしたら、体験ダイバー(男性:サイズL)BCに空気がいっぱい入っていたので、インフレーターから抜いたが、背負って移動中に膨らんできた。

対策: ①交換できるBCがあればすぐに交換する。 ②交換できない場合、体験ダイビングなので、インフレーターホースから中圧ホースを抜き、体験ダイビング中は同行イントラがオーラル給気を行う。 ③当該BCは乾燥後すぐにインフレーターホースを修理する(正常品とは避けて置く)

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実際、私が取った方法ですが、①のイレギュラー版です。今回のダイビングポイントは現地サービスからは車で20分ほどかかり、予備を持っていってなかったため、当該体験ダイバーにBCごと脱いで頂いて、同行していたファンダイバー(ベテラン:男性:サイズL)のBC&重器材と交換して頂きました。ファンダイバーには事情を説明した上でインフレーターの中圧ホースを抜き、必要であればオーラル給気をお願いし、体験ダイビングを続行しました。

この手の故障は実際に器材をセッティングしてからでないと判らない故障の一つですが、エントリーした後に気付かなくてよかったです。もし、水中に入ってしまってからであれば、中圧ホースを抜き、オーラル呼吸をさせながら、ゆっくり移動すればよいかと思います。

私も過去に一度、ガイドアシストしているときに、お客様が使われていたレンタル器材で同様のことがありました。水中だったのですが、すぐに膨らむのではなく、微妙に膨らんでいきました。お客様が何度もBC操作をして排気なさっていたので、コントロールを誤まっているのかと思っていたら、そうではないことが数回水面付近まで浮上したのちに判り、徐々に膨らむ怖さを知った次第です。

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今回のBC不調ですが、アシスタントに入ったDMが最初に発見して下さいました。それもすぐに報告して下さったので、「一度全部空気を抜いてみて、様子を見ましょう」とスタッフ全員で注目していて、再度膨らんだときには、「やっぱりおかしい!」となりました。

今回のスタッフ編成は、香住DSでは始まって以来の「女性スタッフのみ」での竹野シーサイド前ビーチ講習でした。初編成でしたが、このようなスタッフ間のホウレンソウ(報告・連絡・相談)は、メイン&アシスタントの立場に関わらず、とても重要だと思いました。

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2006年11月15日 (水)

「ヒヤリハット摘出」から半年

私がBlogでダイビングヒヤリハットというカテゴリーを作って約半年が経ちました。ヒヤッとしたこと、ハッとしたことを、プロアマすべてのダイバーが共有することが、事故防止の一つにつながるという思いからです。平日は化学工場併設の研究所に勤務しているので、危険予知活動が当たり前の職場にいて、事例解析と危険予知トレーニングのコツを掴んでいるため、Blogに書いています。

当初、自分やスタッフの「失敗談」をBlogで書くなんて、とよく失笑されました。しかし、失敗から学び、それを踏み台にして意識付けし、その失敗を繰り返さなくなれば、それは「失敗」や「失敗談」ではないと私は考えています。むしろ、「1本のダイビング」を、お客様に対しても自分自身に対しても価値のあるダイビングにするため、時として神様から与えられる「行動を振り返る機会」だとも思っています。

こんな言葉を見つけました。

苦味は人間が単純・幼稚ではわからない。
だから苦言を喜ぶようになるのは
相当に人間が練れてきてからである。

―  下村澄著 『「人脈」を広げる55の鉄則』より ―

イントラもダイブマスターも所詮は生身の人間、失敗はあるものです。「自分のことを書かれた」と落ち込むダイバーやスタッフに一番誤解して欲しくないことは、この「ヒヤリハット摘出」が「行動に対する非難」ではないということ。むしろ一緒に改善していき、以後はそのような失敗を未然に防ぎましょうということです。耳が痛くても素直に耳を傾け、その失敗を二度としなければそれでよいのです。度量の大きさ、心の深さが問われるのも、命を預かるプロダイバーの隠された技能の一つかなと、私よりももっともっと大先輩のプロダイバーとお話する度に思います。

最近ではオーナーも自身のBlogにダイビングヒヤリハットの話題を提供して下さってます。そういう輪がどんどん広がることで、アマチュアダイバーもプロダイバーもより安全にダイビングをすることができます。ガイドに過度な責任&世話を押し付けず、スキルアップを目指す「自立したレジャーダイバー」が増えたらと思っていますし、プロダイバーでは「自分ならこうする」とケーススタディの良い題材にして頂けたら、とも思ってます。

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2006年10月31日 (火)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<12> 急浮上したダイバーを急いで追いかけた

昨日に引き続き、ヒヤリハットの摘出です。今回は私がツアー中に見かけてヒヤリとしたことです。いつものポイントではそんなことはしないだろうということが、ツアーに出ると往々にして起こります。それだけ、ダイビングツアー中のガイディングは自分の実力を測る場でもあると考えていますし、いつものように「考えて潜る」という基本を忘れてはいけないって思いました。

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ヒヤリハット事例 12 「急浮上したダイバーを急いで追いかけた」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) 雨  気温20度 水温25度 透明度&透視度20m
     人数) メインガイド(イントラ)2人&アシスタント(DM)2人、DM候補生1人、ゲスト6人
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 初日1本目はお客様2人とDM2人がビーチダイブ、それ以外は深場のポイント(平均水深16m)のポイントに無減圧潜水可能時間ギリギリで潜っていた。2本目のダイビングでは、全員がボートダイブをすることになり、初心者(10本程度)2人&カメラ(110本)チームにメインガイドとアシスタント1名の計5名のチーム、そして中級者(80本以上)2人にメインガイド(私)とDM、そしてDM候補生1人の計5名のチームの計2チームに分けた。エントリーは全員で行ったが、水中で2チームに分かれ、中級者チームは今回も無減圧潜水可能時間ぎりぎりで潜っていた。ダイビングを終了し、2チーム全員で安全停止を-5m地点で行っていたが、初心者ダイバーが急浮上し、ボートの底に当たってしまった。それを見ていた中級者チームのDM候補生が浮上スピードより早めに浮上して初心者ダイバーをケアし、そのまま水面移動でラダーまで連れて行き、エキジットした。全員エキジット後、DM候補生に減圧症の症状が出ているか確認したが、幸い症状は出なかった。

対策: ①ボートダイブに慣れていない初心者をガイドするときは、ブリーフィング時に必ず浮上時の注意事項を言うこと。ex)浮上するときにはアンカーロープを持って、こまめにBCから排気して、-5mで3分間はアンカーロープを必ず持って、その場にじっとしておく。そこから浮上する際にも1分間に9mの浮上スピードよりももっと遅くすること。もしエキジットで急浮上してしまった場合には、浮力確保してから、ラダーまで移動すること。 ②急浮上したダイバーを急いで追いかけないということをスタッフに念押ししておく。(二次災害と同じ。) ③メインガイド、アシスタント問わず、エキジットまできちんと担当ダイバーをフォローすること。 ④減圧症を心配することのないように安全サイドでのダイビング計画を立て実行する。 

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今回のケースではチーム分けをして、それぞれのチーム毎のブリーフィングを行ったため、初心者&カメラチームで浮上時の注意事項に関することをブリーフィングでおっしゃってたかどうかは判りません。初心者の場合は、乗船する前にブリーフィングをし、乗船中にブリーフィングした内容を確認するような感じでボートダイビングでの注意事項をお話してもよいかと思います。初心者のボートダイブは緊張するため酔いやすく、ポイント到着後のブリーフィングは必要最小限に留めなければなりません。また水中でも浮上サインを出す際に、初心者に対しては「安全停止5mで3分」とスレートに書くよりは、もう少し詳しく「-5mのところでロープを持って3分待つ」など、より具体的指示をする必要があると思いました。

今回、私が注目したことは、1本目にビーチダイブに回った残留窒素量の最も少ないアシスタントが、急浮上したダイバーチームを担当していたにも関わらず、フォローしなかったこと。一緒に潜っているスタッフ&ダイバーの残留窒素レベルが現在どの程度か、何かトラブルがあったときにはスタッフの誰が行くのが最も良いかなど、プロならつかめて当然だと思っていたのですが、そうではなかったようなので、この視点はグループコントロールテクニックの一つの良い課題だと思いました。「考えて潜る」オシム流ダイビングをツアー中でも必ずしなくてはと思いました。

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2006年10月30日 (月)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<11> 減圧潜水

ツアーに行くとヒヤリとすることがあります。それはいつも潜っているフィールドではないため、どこかに無理が生じるのかもしれませんし、まだまだ勉強不足なのかもしれません。ヒヤッとするだけで済んでいるから安心なのではなく、このヒヤリを生かしてより安全サイドでダイビング計画を立てたいと思っています。

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ヒヤリハット事例 11 「減圧潜水」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) はれ 気温21度 水温25度 透明度&透視度20m
     人数) メインガイド(イントラ)1人&アシスタント(DM)1人、ゲスト3人
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 前日はボート2本とビーチ2本のハードなダイビングを行った。翌日の1本目は「グラスワールド」へ行き、MAX-19.2m、平均-15.5mというドン深なダイビングであった。当初、そのポイントは2本目に行く予定であったが、1本目に行く予定のポイントが他のサービスさんでブイが取れなかった。2本目にそれより浅い水深で行きたかったため、船頭さんに伺って「イスズミ礁」へいくことになった。ポイントに到着して、南へ下った後、北へ上っていったが、途中に水深の浅い根があまり無かったため、-17m付近の砂地を移動することになった。その後、高い根(max-8m)のあるエリアに入ったものの、相変わらず水底の方で紹介する魚を探すことに躍起になっていたため、減圧停止サインが出そうになったお客様から「あと3分」とハンドシグナルを受けるまで、減圧停止サインを見落としていたことに気がついた。そこで水深を上げ始めたが間に合わず、減圧停止をさせてしまった。

対策: ①Max15m以深のダイビングガイドでは、必ず減圧潜水リミットがファンダイブ中に起こる可能性があると肝に銘じておく。 ②EN後、お客様の持つダイビングコンピューターをチェックし、その水深での無減圧可能潜水時間を最初に把握し、自分のコンピューターとどれ位の差があるかをチェックし、一番時間の短い人に合わせること。 ③平均-15m以深のダイビングをするときには、ナイトロックスタンクの使用を推奨する。 ④ポイントの高低差とダイビング計画をきちんと立て、混雑時などでポイントが移動してもよいように、常にマップを持っておく。(ダイビングに持って入らなくてもよいが、EN直前に把握できるようにしておく。) 

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串本はポイントがたくさんあるのですが、混雑しているときには、他のダイビングサービスさんと競争になることも多く、思ったポイントへ入れないこともあるようです。そのため、別のポイントへとなると、入ったことのないポイント、或いは入っていてもよく覚えていないポイントになることがあります。そのときには、ボートナビゲーション技術を駆使して、出発したブイからお客様を安全に、かつ、楽しませて戻って来なければいけません。今回は、浅いだろうと勝手に思いこみ、水深の確認をその都度しなかったために起こったヒヤリです。減圧停止を行って頂いたお客様には潜水後に減圧症の症状が出ていないか伺いましたが、特にそのような兆候はありませんでした。ホッとしましたが、そんなことではいけません。深場で珍しい魚を見せる場合でも、安全サイドでのダイビング計画を立てて実行すること。これを肝に銘じ、次回以降のダイビングに生かしたいです。

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2006年10月11日 (水)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<10> 視界不良時の講習での潜降 

久しぶりにヒヤリハット摘出です。先週末は視界不良、透明度1mを切っている中で、NAUI-SD講習をしようとしたのですが、あまりにヒヤッとすることが連続で、私のほうから「辞めましょう」って言ってしまいました。(本当はお客様から言われないと中止してはいけないのですが・・・) いくつかヒヤリハットがあったので、順にお話します。

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ヒヤリハット事例 10 「視界不良時の講習での潜降」

項目: NAUI-SD講習-Dive3

状況: 天候他) はれ 気温22度 水温19度 透明度&透視度0.5m
     人数) 講習生3人、メインガイド(イントラ)2人&アシスタント(DM)1人
     スーツ)全員5mmウエット+2mmフードベスト

解説: 台風から変わった低気圧が三陸沖を通過中で、竹野沖も波が3m以上であった。この中、防波堤に囲まれたポイントだけ、波がなかったため、透明度が1m以下と予測したものの、先発したイントラがブイとリールを張りに行った。イントラが潜降を開始したので、講習生3人と私とDMでブイまで移動した。移動に約10分以上かかったため、呼吸を整えて、潜降を開始した(水深約-4m)。打ち合わせでは、1人のプロスタッフに1人の講習生を担当することになっていたが、水面には私とDMの2人しかいなかったため、一番落ち着いている講習生をDMに任せ、残り2人(男性)を同時に潜降させた。一人は順調に降りたものの、もう一人がなかなか潜降出来ず、水底に一人を置いてくることになってしまった。実は先に行ったイントラがブイ下にいるものと思いこんでしまっていて、そのイントラにお願いしようと講習生一人を先に下ろしてしまったが、イントラが見あたらなかった。このため、水底の講習生にはブイのロープを持って待つよう指示した。すぐにDM&講習生一人が降りてきたたため、水底の講習生を任せ、水面からなかなか降りれなかった講習生を対処。一緒だとすぐに降りることができたが、水底に着いた瞬間、フィンキックで巻き上がって更に透視度が悪くなったことで、プチパニックになり、レギュレーターを外し急浮上した。このため、全員浮上させた。この間、先にブイ&リール張りに行ったイントラには会うことができなかった。後で聞いたところ、-5mの水深を確保できるところを探すのに手間取っていたということであった。

対策: ①透明度の悪い時には、ブイ下にスタッフを必ず付かせ、必ず一人ずつ潜降させる。  ②透明度が1m以下と極めて悪い時には、ストレスからパニックになる可能性もあるため、講習を行わない。 ③スタッフとはブイ下で集合なのか、水面集合なのかを必ず綿密に打ち合わせる。(通常の場合は、水面で待つということであった)  ④視界不良時にブイ下に集合させた場合、ブイを持つのは1人だけとし、それ以外の人は流れの下方に並ばせ、隣の人の1stを持つよう指示する。そのことで、アンカー周りの透視度を下げないようにする。 ⑤透明度がどの程度悪いのか、自分に講習が可能かどうか、予め講習前に潜って、自分の目で確認する。

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透明度がここまで悪いということは、講習ではイントラも講習生も両方ストレス下で行わないといけないことになります。リールを張るのに20分以上かかったというくらい、複雑な流れもあったようで、海況判断に誤りが無かったかどうか、検証しなければ。明日も引き続き、ヒヤリハットが続きます。こういう「いつもと違う状況」の時にヒヤリハットはたくさん摘出されてしまいます。今までの静かで穏やかな海況では、さほど大したことのない事象でも、視界不良時などは事故への扉を開けるきっかけとなることが多いですから、摘出も増えてしまいます。これを反省材料として、次はストレスの感じ方が減るような講習を心がけたいと思いました。

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2006年9月 4日 (月)

ダイビング・ヒヤリハット摘出 <9>  メインガイドの耳が抜けない

今週は久しぶりにヒヤリハットからスタート。今週末は土日とも、何と私の耳が抜けず、スムーズなエントリーができなくて、お客様をビックリさせてしまいました。私は完璧なアンドロイドのようなイントラではなく、生身の人間なので、時としてそのようなことがありますが、そこはスタッフのフォローがあったり、自分で何とかできたりします。

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ヒヤリハット事例 9 「メインガイドの耳が抜けない」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) はれ 気温28度 水温24度 透明度&透視度10m
     人数) ゲスト2人、メインガイド(イントラ)&アシスタント(DM)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: ダイビングの2本目に、SD講習の水面スキルをブイまで移動約20m移動しながら行い、その後、緊急スイミング浮上のトレーニングを水深-5mから行う。(デモとトレーニングで2回浮上)その後エントリーしたが、左耳が抜けず、何度もちょっと浮上してはバルサルバ法を試みたが抜けず、-5m以深には行けなかった。SD講習生は徐々に水深を下げ、-7m付近を移動していたので、上下の位置で移動する事態になった。先に入っていたファンダイバー1名とアシスタントに、待ちあわせ場所を予め指示していたため、そこまでスクイズが激痛になる寸前まで降り、ダイビングベルを鳴らして、ハンドシグナルで私だけが一度水面へ上がる旨伝えて、アシスタントにその場で待つよう指示。下の様子が見えるところで水面まで浮上し、浮力確保の後、手鼻をかんで、すぐに潜降。耳抜きはスムーズにいき、水底で全員集合。安全確認後、ガイディングを再開した。

対策: ① 朝に耳抜きができなかったら、点鼻薬を予め投与しておく。陸上で予め耳抜きをする。水に入る直前には鼻をかんで、鼻汁を貯めないようにする。 ② エントリーした時に耳が抜けない場合を想定して、当日の透視度透明度を加味して、水面から水底が見えるところで集合することとし、アシスタントに耳抜きのために一旦浮上する可能性があることを伝える。 ③ 鼻の調子が思わしくないときには、お客様の人数に寄らず、アシスタントをつける。 ④ 鼻の調子が悪い週は、お酒を控え、睡眠時間を確保する。

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私はイントラには珍しく、実は左耳が昔からほんの少し抜けにくいのです。このため、慢性疲労時には炎症を起こし、耳抜きがなかなか完璧にできず、スクイズに苦労します。もちろんそういうときはリバースブロックにもなりますので、行きも帰りも辛いところです。

今回は、一度私が耳抜きできなかったときに付いて下さった経験のあるアシスタントが担当だったので、耳抜きのハンドシグナルだけで事情はつかめたようで、事なきを得ましたが、アシスタントがいなかったら、と思うと、ぞっとします。水底で何かあっても助けることができないかもしれないですね。(無理して入っても、鼓膜破壊によるめまいが起き、助けることはできないでしょう。) もし、アシスタントがいなかった場合は、お客様の中で最も本数の多い方にブイ下のコントロール(全員ロープを絶対放さない)をお願いするか、それができないスキルレベルであれば、全員を水面へ上げることも考えないといけないと思いました。

この時は、1本目は何とも無かったので、特に何もしないで普通に耳抜きだけしてエントリーしました。最初のトレーニング時は何とか5mまで降りることができましたが、2回目の浮上後に降りる際、手鼻をかんだのですが、あまり出がよくなくて、そのまま降りて鼻づまりになり耳抜きができなかったようです。

「そんなのでよくイントラ&ガイドやってるなぁ!(+_+)」とブーイングが飛び出しそうではありますが、そんなハンディがある分、他のプロの方よりは、スクイズの痛み&メカニズムがよく分かるので、耳抜きができない人の対処方法は、この3年でずいぶん得意になりました。

明日は私が日頃行っている耳抜き方法と、もし、お客様が耳抜きできないっておっしゃった場合の私の対処方法をお話します。

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060904_1909今日はこれからビーチクラフト作品作りです。塩抜きした流木を何本か持って帰ってきましたので、その木で灯籠を作ります。私の師匠は、卵かけご飯専用しょう油でお馴染みの「まるたん」のおかみさんです。先日作り方のコツを聞いてきましたので、実際に作ってみます。まともな作品ができるでしょうか?? まだ、昨日の耳抜けの後遺症か、めまいが完全に治っていないので、休憩しながら作ります。今日はちなみに木を組み合わせるまで。接合部分が乾く明日以降に、和紙を貼っていく予定です。

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2006年8月13日 (日)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<8> ハンドシグナルの出し忘れ

最後尾とガイドの距離は、その日の透視度により距離を短くするなど変えていかなくてはいけません。先頭を行くガイドの私に2列目のお客様はしっかりついてきて下さいますが、3列目にいるお客様の移動スピードが遅い場合、さらにそこからアシスタントが後ろに行ってしまうと、ガイドとの距離は拡大する一方。そんな中でのヒヤリです。

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ヒヤリハット事例 8  「ハンドシグナル・Goサインの出し忘れ」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) はれ 気温35度 水温26度 透明度&透視度5m
     人数) ゲスト3人、メインガイド(イントラ)&アシスタント(DM候補生)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 移動時は、ガイドの私、そのすぐ後ろの2列目にダイバー2人、3列目にダイバー1人と斜め後ろ上1mでアシスタント、という隊列であった。ファンダイブの4/3を過ぎたあたりから、3列目にいるお客様の移動スピードが遅かったため、それまでずっと2列目のお客様にStopのハンドシグナルをして後列のダイバーの目が見えるのを待ってGOサインを出して進み、またStopを出して・・・の繰り返しで進んでいた。程なくして後ろを振り向くと誰もついてきていなかったので、戻ったところ、全員が揃っていて、「待ってというサインが出ていたから待っていた」ということであった。どうやら、私が「Stop」のサインを出して、その後GOサインを出さずに前を向いて進んだので、全員で待っていたと。きっと何かネタを探して持ってくるのかと思ったということだった。

対策: ① 透視度が5m程度の時には、3列ではなく2列にするなど、全員の表情が見えるように隊列を工夫する。 ② 進むスピードを一番遅いダイバーに合わせる。 ③ STOPの指示をして、その後進む際には、必ずGOサインを出す。そして、1蹴りしたら後を振り返り、ついてきているかを確認する。 ④ 経験が浅いというだけで該当ダイバーを自分の後ろへつけず、移動中にフィンワークの遅いダイバーがいたら、その人を自分のすぐ後ろにシフトさせる。 

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コメント: この事例も前回のヒヤリハット同様、ガイド、ダイバー、アシスタントの位置関係をアシスタントとダイバーにブリーフィングでしっかり伝えておく必要があったと思います。透視度の悪い時ほど、隊列を変える、並び順を入れ替えるなどの工夫は必要だと思いました。顔の表情が分かる、自分のハンドシグナルが届く距離は透視度の距離しかない、ということを認識すると、5mなら縦2列が限界、8mなら縦3列が限界です。例えば、縦2列だけど3列にするために、3列目を2列目の斜め上に持ってくるという案もありますし、普通に2バディ横並びにするという方法もあるでしょう。それか、どうしても縦並びでないと進めないような場所を通過するコースでは、私-バディ-アシスト1-バディ-アシスト2にする方法もありますね。

 今回は単純にGOサインを出し忘れただけのことと思えば軽度のヒヤリ。その背景にある、透明度の悪さによりシフトを変えるということまで注目すれば軽中度のヒヤリです。

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2006年8月11日 (金)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<7> アシスタントをロスト

私は以前、南紀でトレーニングを積んでいた頃に一度、ファンダイブで写真を撮影されているお客さんにずーっと付いていたら、いつのまにか「置いてけぼり」になったことがありました。そのときはまだポイントの地形が充分分かっていなくて、お客さんに教えて頂いて無事ボートまでたどり着き、こっぴどく怒られました。今度はビーチですが、まさか今度は自分がするとは・・・(-_-;)

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ヒヤリハット事例 7 「アシスタントをロスト」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) はれ 気温35度 水温26度 透明度5m
     人数) ゲスト1人(ADV ) 、メインガイド(イントラ)&アシスタント(DM候補生)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: アドバンス講習(ナビゲーション)のダイビング時の帰り、アシスタントには四角形ナビゲーションのバディとしてついてもらって、2回目のコンパスナビトレが終了した。講習生の残圧が90であったため、アシスタントと講習生に「帰ります」とスレートで示して、フィンワークトレーニングを兼ねて移動を開始した。位置関係は、私の後ろに講習生、そのさらに後にアシスタントの順になった(アシスタントは講習生よりも水深1-2mあげていた。)
 講習生が後に付いてきているのは3キック毎に確認していたが、そこから30mほど移動した時点で、アシスタントがいなくなっていることに気づいた。そこで、コンパスナビトレを行った辺りまでルートのガイドロープに沿って戻ったが見当たらず、再度、ガイドロープに沿って帰った。
 結局、アシスタントは先に戻っていて、無事を確認した。なぜ途中でついてこなかったのかを確認したところ、「途中で疲れたのでゆっくり移動していたら、いつの間にか前の二人がいなくなったので、待たずにそのまま帰ってきた」とのことだった。

対策: ①アシスタントの調子が悪いときには、無理をしがちなので、その回は休憩させる。 ②透明度が悪い時には、縦列ではなく、横ピラミッド型に並べるなど、アシスタントとダイバーの位置関係をブリーフィング時と移動時に必ず伝える。 ③講習生やファンダイバーが一人の時にはバディとして真横についてもらう。 ④ 水中移動時のバディ行動の厳守。 ⑤ 1分間ルールをアシスタントのみを見失った時も必ず行う。 ⑥ アシスタントが途中でしんどくなったときには、必ずリーダーに言ってから、水面移動で帰るようにさせる。

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コメント: ガイド、ダイバー、アシスタントの位置関係を、透明度の悪い時ほど、安全管理上しっかりとアシスタントに把握させないといけなかったことと、アシスタントの健康状態にまで配慮することができてなかった点は、リーダーである私の反省材料です。アシスタントも一人のダイバーですから、いくら経験値があるとはいえ、トラブルに見舞われることがあります。最悪、器材を外して緊急スイミング浮上ができるかどうか・・・。アシスタントを含めてのダイビングチームなので、アシスタントだから何とかするだろう、もう地形は把握しているから何とか帰れるだろうと、「だろう」潜水にならず、慎重な行動をしなきゃいけないって思いました。

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2006年8月 9日 (水)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<6>  タンク残圧初期値の未確認

忙しくなったり、暑くなってくると、どうしても頭の回転が鈍くなり、基本的なことを抜かしてしまうことがあります。アシスタントもついていたので、大事には至らず、中程度のヒヤリでした。

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ヒヤリハット事例 6 「残圧初期値は必ず確認しよう」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) はれ 気温35度 水温26度 透明度5m
     人数) ゲスト4人(ADV 4人) 、メインガイド(イントラ)&アシスタント
     スーツ)全員5mmウエット

解説: アドバンス講習(ナビゲーション)のダイビングの2本目のエントリーをして、途中、生き物の観察をして、潜水時間20分経過後、水深-8m付近でナビトレ用に20mキック数を測るため、着底させた。講習生1人がバディを組んでいたアシスタントに何かを伝え、アシスタントがタンクバルブを動かしていたので、何があったのかを聞いたところ、「残圧60」とハンドシグナルで示したため、残圧計を確認したところ、確かに60であった。スレートを使い、「タンクを換えましたか?」と聞いたところ、換えていなかったことが判明。器材のトラブルではなかったため、「この残圧で戻っても充分大丈夫です」とスレートに書き、アシスタントに一緒に戻るように指示した。念のため、他の講習生を確認したところ、いずれも残圧140ほどあったため、講習生3人はそのまま講習を続行した。戻った講習生については、仕切りなおして再度、講習ダイビングを行った。背景として、いつもの流れであれば、1本目エキジット後に新しいタンクと交換するが、この日は客数が多く、交換できる充填済みタンクが無かったため、2本目エントリー前に交換することになっていた。

対策: ①エントリー前の器材装着時に必ず初期残圧値のチェックをセルフ&バディチェックをさせ、その二重チェックにプラスして、ダイビングリーダーが最終確認を行う。 ②エントリー後に集合した時点で再度残圧を確認する。 ③アシスタントに残圧チェックを予めお願いしておき、エントリー直前にダイビングリーダーが最終確認する。

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コメント: 今回は、たまたまアドバンス講習でアシスタントをつけていたため、タンクを交換していなかった講習生をアシスタントに託して帰し、タンクをすでに取り替えていた講習生はそのまま講習が続行できました。しかし、これが残圧をあまり見ないダイバーで、かつ、距離を泳ぐコースで、最も遠い地点で発覚したら、その残圧では帰る事ができず、オクブリ移動か水面移動しなければならず、浅場のビーチで本当に良かったです。もちろんバディチェックを怠っていたことについては、私が念押ししなかったことが反省材料です。何度となくチェックポイントがあるのに、それをすり抜けてしまった今回の事例は、「忙しい、暑い、疲れた」で済まされるものではなく、そういうドタバタする時期だからこそ、気を引き締めていかなければ。「だろう」潜水ではなく、「かもしれない」潜水を心がけたいと思います。

今回は特に、バディがアシスタントであったこともあって、タンクを交換させただろう、バディチェックを済ませているだろうと、「だろう」が重なってしまいました。

ちなみに、この「だろう」潜水「かもしれない」潜水は、私が勝手に作ってる言葉です。ガイドリーダー自身が厳しい予測をたてて準備をするのが「かもしれない」潜水、ガイドリーダー自身が都合のよい予測をするのが「だろう」潜水

例えば、今回のタンクを交換していないまま2回目の潜水を行ったという事例では、『きっとタンクを交換しただろう』の「だろう」がそれにあたります。だから、『もしかしたら、タンクを交換していないかもしれない』の「かもしれない」を予測していれば、「もう一度残圧をチェックしましょうね、150-200ありますか?」と声をかけることで、注意喚起となり、このようなトラブルを避けることはできたはずです。特に、ダイビングに不慣れな初心者や久しぶりにダイビングをされるお客様の多いときでは、なおさら厳し目に予測は立てなくてはいけないと思いました。

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2006年7月 3日 (月)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<5>

今回のヒヤリハット事例は、一瞬とはいえ「ロスト」ですから、ヒヤリレベルは高いです。この時にはゲストに超マジな顔をした私を見られてしまいました(>_<) この時は全く余裕なかったのですが、これ以降は、すぐに真上を見るようにしています。

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ヒヤリハット事例 5 「ゲストを一瞬ロストした。(ゲストは水面へ浮上していた)」

項目 ファンダイビング

状況: 天候他) 晴れ 気温23度 水温17度 透明度15m
     人数) ゲスト2人(ADV 2人)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: ファンダイビングの後半、-7m付近にある横穴(長さ2m)を通った。私がまず通り、出口で待機。ゲストAが通過して横へ来たのを確認後、ゲストBが通って出てきたのを確認し、横を見ると、いるはずのゲストAがいなかった。そのため、周りや上のほうを見渡すが、ゲストAが見あたらないため、その場でゲストBと水面へゆっくり浮上。浮上する途中で、水面から潜降し始めたゲストAを発見。改めて水面へ浮上し状況確認。BCの給気&排気ボタンの操作を誤り浮上したということで、器材故障&体調不良などの問題ではなかったため、再度潜降して移動、エキジットした。 ※ ゲストAは水面浮上後、タンクをたたいて合図を送っていたそうですが、私には聞こえなかったです。私が探しているのを上から見ていて、潜降なさったそうです。

対策: ① 一瞬、神懸かり的にいなくなった場合、斜め上ではなく、必ず頭上を確認する。(急浮上は垂直へ上がる) ② リフレッシャーが2人以上いる場合は、アシスタントを付ける。 ③ ブリーフィング時に「バディを見失ったら1分間その場にいてそれでも見つけられない場合は水面へ浮上し、浮力確保する」という1分間ルールを必ず伝える。 ④ リフレッシャーを穴へ案内したときには、穴のほうにどうしても注意がいってしまうため、他のゲストが完全に抜けてくるまで、抜けてきたゲストと手をつないで確保しておく。

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ちなみに、状況を説明して他のイントラに聞いてみると、真上ってのが常識だったようでした。上を見ているつもりでも、実は斜め上で、頭の真上は見ていなかったことが反省点です。

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最近、本当に寝苦しい夜が続いています。体調を万全にして毎週末を迎えるべく、ハリ治療やマッサージに通い続けています。満身創痍??うーん、疲れが取れないですねー、プロがこれではイカンのですが。

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2006年6月25日 (日)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<4>

今回はボートエントリーに関するヒヤリハットです。一歩間違えるとこれも大きなトラブル?になるかもしれないことだったので、次からは気をつけたいと思います。

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ヒヤリハット事例 4 「ボートエントリーはEN後のバランスを考えて」

項目: ファンダイビング(アシスタント)

状況: 天候他) くもり 気温23度 水温19度 透明度15m
     人数) ゲスト4人(ADV 4人) 、メインガイド&アシスタント
     スーツ)全員5mmウエット

解説: ボートサイドへ全員が腰掛け(片方にバディ1組とスタッフ1人ずつ)、エントリーの準備をしていた。今回はドリフトダイビングのためバディ同時エントリーのトレーニングを行うことにしていたが、船酔いしやすいゲストのいるバディのほうが準備が進んで、もう1バディの準備が遅れていたため、準備していたバディのほうが先に私(アシスタント)と一緒にエントリーした。そうしたら、船がジェットコースターのように大きく横揺れした。残っていたゲストはボートサイドから海面へ落ちそうになるほどの揺れのため、慌ててメインが反対側へ行きバランスを取ったため、揺れがようやくなくなった。

対策: ①同時エントリーする際には、片側だけがエントリーして片側サイドに人が集中しないよう、付いていくアシスタントやメインが反対側へ行くなど、エキジット後の船のバランスを考え、一斉にエントリーする。 ②できるだけ全員一斉にバランスよく並んでエントリーする。

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大きなボート(漁船、ダイビングボート)の場合はそんなに影響はないと思いますが、小さい船の場合は、バランスが取りにくいので、エントリーは1人ずつ行くか、バディで行く場合には、反対サイドに人数が集中することがないようにしなきゃって改めて思いました。ダイビングが終わって帰港するときは笑い話でしたが、一歩間違えると大変な事故につながるかもしれないので、メイン&アシスタントは、絶えずエントリー後の船のバランスを考えてボートでの位置取り(座る場所等)やエントリー順を考えたいと思います。

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2006年6月23日 (金)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<3>

今回は残圧計の針の動きに関するヒヤリハットです。これを知ってるか知らないかで、水中での対処方法やストレスは、かなり変わってくるかもしれませんね。

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ヒヤリハット事例 3 「残圧計の針の振れ」

項目: ファンダイビング(アシスタント)

状況: 天候他) 晴れ 気温28度 水温25度 透明度20m
     人数) ゲスト4人(ADV 1人、OW3人) 、メインガイド&アシスタント
     スーツ)全員5mmウエット

解説: バディチェック後、エントリー。アシスタントとして、最後尾を進んでいた。潜水10分後の水深-12mのところで、バディのゲスト(ADV)がゲージを指し示した。針が振れているが、水深計だと錯覚し、水深計程度であれば、ダイブコンピューターで水深管理できるから、とそのまま進んだが、最深水深の-18m付近からの帰りに残圧確認をしたところ、同じゲージを示して困った顔をしていたのでよく見ると水深計ではなく、残圧計で、その針が振れていた。そのため、タンクバルブを確認したところ、あと3回転ほど進んだため、バルブを全開状態にして、針の振れがなくなったことを確認し、潜水を続けた。

対策: ① バディチェックの際に、バルブを全開したかどうかを必ず確認する。 ② 初心者の場合、バルブが全開しているかバルブを実際に触って確認する。 ④ ゲストのゲージ類にどんなものがついているのか、表示形式などを確認しておく。 ③ 水中で針が振れる場合にはまずバルブをチェックし、その場で針の動きを再確認する。もし、バルブが全開していても針が振れるようであれば、潜水を中止し、必要であればオクトパスブリージングしながらエキジットする。

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バルブが半開きになってるときには、陸上では圧力ゲージの針はきちんと指し示していますが、水深が深くなるにつれ、針が振れてきます。この症状を知っていたので、ストレスなく処置することができましたが、最初に示されたときに何もしなかったのはダメダメです。レギ、オクト、そしてゲージ、ウエイトシステムもそうですね、ゲストの器材をしっかり前もって見ておくこと。当たり前な事なんですけど、とても大事です。

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2006年6月 8日 (木)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<2>

久しぶりに使う器材でよく起こるプチトラブルにはいろんなものがありますが、私が経験したことで一番多いのがマウスピースレギ。今回はマウスピースに関するヒヤリハットです。

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ヒヤリハット事例 2 「マウスピースの亀裂」

項目: ファンダイビング

状況: 天候他) 晴れ 気温23度 水温16.5度 透明度15m
     人数) ゲスト2人(ADV 2人)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: 2本目のダイビングエントリー時(水面で器材装着中)に、ゲストから「1本目の時、レギからたまぁに水が入ってきたんだけど」と言われ、レギには異常なかったため、マウスピースを確認したところ、マウスピースに完全に貫通した亀裂(フェイスと平行に入った亀裂)が入っていて、そこから水が入ってきているようであった。マウスピースをくわえる方向によっては水が入ってこなかったということだったこと、交換部品を取りにいくのに10分以上かかることなどから、そのままくわえてもらって、あまりにも入ってくるようであれば、オクトパスをくわえるようにして欲しい旨伝えて、今回はそれでダイビングを続けた。同じマウスピースを付けているレンタルのレギは数個あったので、片づけの際にレンタル器材を調べたところ、いくつか亀裂が入ったものが確認されたため、完全に貫通していないものも含めて取り替えた。レギ側とマウスピースとの接続部分のサイズが若干合っていないので、マウスピース側にテンションがかかって、寒い冬の間に亀裂発生し劣化した可能性がある。

対策: ① 今年最初に使う際には、自分のもの、レンタル問わず、器材のチェックを必ず行う。 ② マウスピースは消耗品として、毎年交換する。 ③ ダイビング毎のデブリーフィングの際に、器材の調子について必ずゲストに確認をする。 ④ マウスピースの予備を工具箱にいれておく。

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水が入ってくるトラブルは、陸上でのチェックでは見落としがちですし、判らない場合もあります。その場合はどうしたらよいのか? ビーチだとどうしますか?ボートでENしてから判った場合はどう?など考えてみて下さい。KYT事例として活用できますよ。

今週末は土曜日が春のレスキュー講習、日曜日が竹野スノーケルセンターでの「第2回野外復帰大作戦・大人の部」で、スノーケル実習のスタッフとして参加します。その翌週はおまちかね「JCUE主催・海藻ワークショップ&林先生と潜るin初島」 伊豆で潜るのが5年ぶり!とってもワクワクです。

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2006年6月 7日 (水)

ダイビング・ヒヤリハット摘出<1>

ヒヤリハットとは、読んで字の如く「ヒヤっとしたりハッとした」ことで事故には至らなかった、事故の芽のようなもの。私の平日勤めの会社は、研究所とはいえ工場の中にあるので、安全教育に関しては救急トレーニングと合わせ、しっかり行われています。時々書いてるKYT(危険予知トレーニング)のお題にするのが、このヒヤリハット事例です。

工場でもそうなのですが、これがなかなか摘出されないということは、ミスに対する着眼レベルが低くなっているため、次に同じような事例が起こった場合、「重大な事故発生」につながるケースが多いです。摘出することは恥ずかしいことと思って出さないのはよくないんです。自分が言わなかったことで、他の人が自分と同じミスをするかもしれないんですね。自分がハッとしたした思いと注意点を共有することで、同じようなミスを防ぐことができるんです。 

ということで、今週のダイビング・ヒヤリハット摘出です。これを書くと「まっちゃんのガイドは危ないなぁ」って思われるなぁ~と墓穴を掘ってるかもしれないんですが、同じ立場の方やダイブマスターを目指されている方にはどこか参考になるのでは、と思います。まっちゃんはキューティーハニーのようなアンドロイドではなく、生身の人間なんで、正直言うと、たまにはミスもします。(笑) これを防ぐために、例えばアシスタントを付けるなどをしています。 

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ヒヤリハット事例 1 「残圧管理について説明をし忘れた」

項目: ブリーフィング

状況: 天候他) 晴れ 気温23度 水温16.5度 透明度15m
     人数) ゲスト4人(ADV 2人、OW 2人、DM候補生 2人)
     スーツ)全員5mmウエット

解説: ブリーフィング時に残圧が100になったら教えて欲しいと伝え忘れて潜水開始。この日は前回ダイブ時から半年以上ブランクの開いたゲストばかりで、平均水深7m、予定潜水時間も25分だったこともあり、残圧管理を怠っていた。安全停止時に一番エアの少なかったゲストから残圧50と言われ、そのとき初めて、残圧管理について説明をし忘れていたことに気付く。

対策: ① ブリーフィングの時に伝える項目を書いたカードを作成し、その通りに伝える。そうすることにより、抜ける項目を減らす。 ② どのような潜水計画であろうとも、ダイビング開始時と15分潜水後は必ずゲスト全員の残圧確認を行う。 ③ リフレッシャー、低水温などの時にはエアの減りが早いので、こまめに残圧を確認する。

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明日もヒヤリハット摘出を続けます。・・・そう、まだあったんです。(∋_∈)

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